どうも、だいちゃん(∀)(@syusoretujitu)です!
障害者が就職する場合、障害のない人と対等に競争して採用に漕ぎ着けることは容易ではありません。
障害者だけを採用する特別な枠組みとして、障害者枠という制度があります。
障害者枠は障害の有無に関わらず応募できる一般枠と、どの様に違うのでしょうか?
この記事では、両者のデメリットとメリットに触れながら、違いについて解説していきます!
障害者の就職での「一般枠」とは?

障害者が就職活動において障害のない人達(健常者)と同等の扱いを受けることを、「一般枠を利用する」と表現します。
一般枠で就職活動をする場合は障害者としての特別な扱いはしてもらえないという前提で就職活動に臨むので、障害のない人たちと対等な立場で採用枠をめぐる競争に参加しなければなりません。
因みに、障害者はその「一般枠」で就職活動をする際、障害者であることを明確に示しても良いし、障害があることを隠して就職活動をしても法律上の問題はありません。
何故なら、人事部の採用担当者は、障害の有無について採用面接等で尋ねてはいけないことになっているからです。
- 障害者の就職における「一般枠」とは、条件など健常者と同じ立場で就職活動を行う企業の採用枠のこと
- 障害者の一般枠の就職活動は、健常者と対等の立場で就職活動をすることになる
- 一般枠での就職活動で、障害者であることを明示しても隠してもどちらでも良い
一般枠のデメリットとメリットは?
一般枠のデメリット
一般枠で就職活動を障害者であることを隠して行って採用された場合、自身の障害に対する配慮を期待出来ない為、肉体的負担や精神的負担が大きくなる可能性がある、というリスクがあります。
また、障害者であることを隠すこと自体が、心理的負担になることも多いでしょう。
人間、障害者であることに限らず、何かしらの隠し事をしていて、その隠し事はいずれバレるのではないかという心配していると、そのこと自体がストレスになるもののです。
ですので、いつか障害者であることを、自分から明らかにするタイミングを考えておくことが必要になるでしょうね。
そして、通院が必要な障害者は、仕事が障壁となって診療や治療が思ったようにちゃんと行えない、という事態に陥ることもあるかもしれません。
障害の無い同僚が休まず元気に働いている中で、身体の弱い障害者が頻繁に休暇を取りにくいという状況も生じやすいと思います。
障害の無い人には大した仕事でなくても、障害者には困難な業務を担当することもあります。
ようやく休日を迎えて休めると思ったら、休日出勤を命じられることもあり、疲労が蓄積して身体の弱い障害者は健康を害する可能性もあるのではないでしょうか。
一般雇用枠で就職するということは、こういったデメリットがあるのです。
ですのでもし、障害者が自身の障害を隠して一般枠で就職をする場合は、職場以外に自身のことを相談出来る人を探して見つけておいた方が良いでしょう。
職場の同僚に自身の障害のことを話せない状態だと、自身の障害を含め悩みなどを少なくとも職場で聞いてもらうことは困難になります。
ですので、障害者は自身の障害を隠して一般雇用枠で働くのであれば、職場以外の友人等の悩み相談の出来る相手を見つけ作っておくか、行政の運営する「障害者の就職に関する相談窓口」等で相談出来る状態にしておくことをオススメします。
一般枠で働くメリット
一般枠は求人数が多く、業種も多種多様で選択の範囲が広いです。
ですので、自分が就職したい職場を探しやすいというメリットが一般枠にはあるのです。
また、後述する障害者枠に比べて一般枠は賃金も高く、魅力的な求人が沢山あります。
他にも、一般枠で就職をした場合には職場で軽作業等の簡単な仕事ばかりをさせられるようなことが無いので、担当する業務の幅が確実に広がるのです。
そして、一般枠で健常者と対等に仕事を出来てさえいれば、自身の害者に対する差別や偏見を受けずに済むので、自尊心が傷付けられることも減ることでしょう。
様々な業務を任されたら自信も付いて、仕事がどんどんはかどり、出世して賃金もアップする可能性だってあるのです。
障害者は健常者の同僚と仕事上で互角に渡り合い、スキルアップできれば、他の企業でも通用するスキルを身につけられ、転職や昇進もしやすくなることもメリットになるでしょう。

一般枠での就職のメリットは、健常者と同じレベルの仕事の出来る人には向いているね。でも、障害者であることを隠すことは、結構デメリットが大きいかな。
障害者の就職での「障害者枠」とは?

障害者枠の意味と法的根拠
障害者は、「一般枠」の他に、「障害者枠」の採用を狙うチャンスがあります。
障害者枠は、障害者雇用を進める目的で国が企業に対して設定を求めた特別な採用枠で、障害の無い人は応募出来ない採用枠になっているのです。
障害者雇用促進法では、障害者雇用率制度により障害者雇用率を定め、この記事を書いている段階(※2021年3月)では全従業員の2.3パーセント以上を障害者にすることが義務付けられています。
この条件を満たさない企業は、罰金を支払わないとならないし、障害者雇用率を満たしていないことが世間に知られれば企業イメージも損なうことになります。
ですので、企業側は障害者雇用率を達成していない場合はハローワーク等で指導を受け、障害者雇用率を達成するよう努力しなければないと言えるでしょう。
その様な感じで障害者雇用率を保持するために、企業側は障害者が働きやすい部署や「特例子会社」などを作り、障害者を迎え入れようと努めているます。
ちなみに、障害者枠を設定した企業は健常者の就職希望者とは別個に、一定数の障害者を一般枠とは異なる基準で採用することが出来ます。
障害者枠に応募するには障害者手帳が必要
障害者枠に応募するには、障害者であることを証明する為、障害者手帳の提示が欠かせません。
ただし、障害者手帳を持っているからといって、必ず障害者枠に応募しなければならないわけではありません。
障害者手帳の所持者も、一般枠に応募して就職活動を行うことが可能なのです。
因みに障害者手帳には、
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
といった種類があり、どれか1つを所持していれば障害者枠の対象となります。
身体障害者手帳とは?
身体障害者福祉法の規定に沿って身体に障害があると認められる者には、知事や市長が身体障害者手帳を交付します。
この法律に定められた身体障害は、神経の損傷や麻痺による肢体不自由をはじめ、視覚・聴覚・言語障害や音声・平衡機能の障害から、咀嚼機能や内臓の障害に至るまで様々な種類の身体障害に対応しているのです。
尚、身体障害者手帳の定める「身体障害」には、自力では日常生活がほとんど不可能な重度の1級から軽度の7級までの等級が定められています。
療育手帳
療育手帳は、地方自治体が知的障害者のために独自に発行する手帳で、自治体によっては「愛の手帳」や「みどりの手帳」といった名称でも呼ばれています。
療育手帳の定める「知的障害」の段階は、知的能力の発達程度と生活能力を基準として、
- 軽度
- 中度
- 重度
- 最重度
というように4つのフェーズに分かれています。
精神障害者保健福祉手帳
精神障害は、うつ病や不安障害のほか、てんかんや依存症から発達障害や統合失調症に至るまで様々な種類があります。
こうした疾患により長期間生活に支障をきたす場合、社会復帰を目的として地方自治体の首長等により交付されるのが「精神障害者保健福祉手帳」です。
そして、精神障害の等級は1級から3級までの3段階で、疾患の状態と能力の衰退度を基準として重度のものを1級とし、軽度を3級と定めている。
障害者枠のデメリットとメリット
障害者枠のデメリット
障害者枠の求人の数は限られていて、種類があまり豊富ではありません。
また、障害者枠で募集する仕事は軽作業等、「誰でも出来る仕事」がどうしても多くなってしまうのです。
そして、障害者であることを公表して入社をするから、会社選びを失敗すると差別や偏見の目に晒されることもあるのです。
障害者枠のメリット
障害者枠で就職先を探す場合は、障害者であることをオープンにしている為、ハローワークや就職・転職サイトで障害者枠の求人を探したり、就労支援団体のサポートを得ることが出来ることがまず大きなメリットになっています。
そういった求人にはいきなり応募せず、障害者枠のある会社でトライアルや実習体験をすることも可能です。
就労移行支援など求職中の障害者をサポートする制度も利用出来て、スキルアップしてからの就職を実現することも出来ます。
また、職場で障害者であることを隠す必要が無く、隠し事をしているという心理的な負担を軽減させることも出来ます。
採用面接では、障害について詳しく説明し、現場の理解を得ることも難しくなくなります。
通院や投薬に関する了解も得られて、勤務中に服薬したり堂々と休んで通院したりも出来ます。
障害者にとっての困難な業務を避けることが出来て、無用なストレスに悩まされることが減ります。
こういった様々なメリットが、障害者枠での就職にはあるのです。

障害者枠での求人が少ないのは難点だけど、障害を隠して就職して大変な目に遭うより、障害者であることを公表して就職した方が安心して働けるよね。だから、給与面よりも安心して働きたい方が強いなら障害者枠で就職した方が良いね!
最後に 障害者の就職は一般枠と障害者枠を比べてから応募しよう

障害者枠を利用すれば、一般枠よりスムーズに採用に至る可能性が高いです。
しかし、障害者に対する同僚の偏見や担当業務範囲の狭さなど、職場に関する悩みが採用後も会社選びを失敗すると多くなるかもしれません。
障害者枠のメリットとデメリットを比較考量し、障害者枠で採用された後、自分に合った仕事ができるかどうかをしっかりと考えた方が良いでしょう。
だからといって、障害者枠をあえて避け、一般枠だけに就職活動を絞ることもリスクが高いと言えるでしょう。
特に、障害者であることを隠して採用されたら、障害者にのみ許される待遇を受けることが出来ません。
例えば、障害者手帳所持者の特典にある税金の控除などです。
色々とメリットやデメリットを考慮してみて、その人によっては障害者枠と一般枠の両方にチャレンジし、選択肢の範囲を広げるといった戦略も必要になってくるかもしれませんね。
「障害者枠」と「一般枠」それぞれのメリットとデメリットを自分に重ね合わせて考えてみて、自分に合った就職方法を探し、就職活動を行いましょう!

就職活動は就職後のことも見据えて、一般枠で行くか障害者枠で行くかを考えて選択しようね!
という訳でこの記事では、「一般枠」と「障害者枠」という二つの就職枠についての説明をしました!
じゃあね!!
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